こんにちは
最近X(旧Twitter)のタイムラインを眺めていたら、職場関係におけるセクハラ関連の話題が出てきました。
私自身、以前に勤めた会社でセクハラがあり、それを苦に(理由は完全にそれだけではないですが)転職したことがあります。
そのためふと、転職を決めた時の会社のセクハラに対する対処について思うことがあったので書いてみます。
セクハラ概要
私が受けたセクハラは2種類です。それぞれ別の加害者(男性)です。
セクハラ①物理的接触
物理的に体を触られるタイプのセクハラを受けました。
飲み会の1次会と2次会の間の移動中での出来事で、加害者側にお酒が入っていたというのも発生理由だったのかもしれません。
具体的にどう触られたのかなどは割愛しますが、セクハラの程度としては「胸を正面から揉んでくるのと同じ」と後々相談した上司が人事部とやりとりした後に言っていたので、そのレベルのセクハラです。
セクハラ②性的な発言
これもセクハラ①と同じ日の飲み会中に起きたセクハラで、内容は割愛しますが、性的な質問をしてくるタイプのセクハラでした。
セクハラを受けた後の気持ち
普通に不快です。
当日はずっと、は?って思っていました。
同期の女子がその後の移動中に「気づいていたのに何もできなくてごめん。。。」と謝ってくれたので、やっぱりなんかダメなことが発生したよね??ってなりました。
そのセクハラが発生したのが金曜日で、その後祝日を含む連休があったため数日私の中でモヤモヤした気分が残りました。せっかくの連休だったのに。
何をしていても、あれはなんだったんだろう(セクハラ)とモヤモヤしたり、これって誰に相談したらいいんだろう、、、みたいなことを考えていました。
頭の中でモヤモヤしすぎていたせいか、翌週の出社日にうっかり財布をカバンに入れるのを忘れてバタバタしたのを覚えています。
その後の流れ
仲のいい先輩に相談(※男女で反応が違う)
「こんなことがあったんですけど、これってセクハラですよね???」と複数の先輩にそれぞれ聞きました。
こんな内容で上司に相談しても良いものかと思っていたので一旦先輩に確認してみようという意図です。
結果として、女性の先輩はドン引き&バチバチに怒ってました。
加害者側の男性(特にセクハラ①)が普段から言動に女性蔑視があるような人だったのもあって、「あいつか〜〜いつかやるとは思ってたけど本当に最悪。完全にセクハラだよ、〇〇さん(上司)に言った方が良い」と言った感じの反応です。
一方で、よく雑談していた関係の一個上の男性の先輩に同じ話をしてみたところ、「なるほどね、〇〇さん(過去に退職した女性)はそういうのをあしらうのがうまかったけど君はあんまりできてないのかもね」みたいなことを言われました。
私の感想としては、いやセクハラがあるのを当然のものとして軽くあしらうべきという価値観ってまだあったのか!!!という驚きでした。(一個上なのに。。平成生まれ。。。)
上司に相談
男性の先輩の意見はともかく、女性の先輩方の意見的にやっぱりセクハラだよねということだったので、セクハラ後の最初の出社日中に上司を呼び出して話しました。
上司の反応は「セクハラってグレーなものがあったりするけど、この件(特にセクハラ①)は完全に黒です。セクハラ確定です。〇〇さん(上司の上司)にも伝えるけど良いかな?あと目撃者はいる?」ということで、とんとん拍子に上の方に話が伝わりました。
セクハラ発生後に声をかけてくれた同期が目撃していたので、その同期の上司・私・私の上司・上司の上司で話し合いが行われました。
その後は事実確認のためセクハラが発生した当日の飲み会参加者が一人ずつ人事部に呼び出されて確認を受け、その結果人事部側でも今回セクハラがあったんだろう(私が勝手に言っているわけではなさそうだ)という結論になりました。
セクハラ①物理的接触の顛末→転勤、処罰
私の上司の上司はかなり今回の件に対して怒ってくれて、当初「すぐに出勤停止にしよう、そして査定をかなり下げる」と言ってくれました。
当時の私は加害者がかなりヤバい奴だという認識をしていたのと、帰宅時間がまあまあ遅かった(退勤が20-21時とか)のもあって、「いきなり強めの対処をしたら夜道で刺されるのでは??」と少し強めに心配をして、とりあえず出勤停止は断ってしまいました。
とはいえ、上司はすぐに加害者の勤務地を同県内の別の事業所に隔離してくれました。正直加害者と同じ空気を吸いたくないので、すぐにこの対応をしてくれたのはかなりありがたかったです。
査定はしっかり下げられたということですが、ここで思ったのは、加害者に処罰があったからといって私に良いことはない、ということです。(もちろん悪くもない)
どういうことかというと、私はセクハラを受けて気持ちが落ち込んでマイナス、加害者は自分のしたい加害をしてプラス?なところを処罰を受けてマイナス。
加害者が処罰を受けても、私のマイナスはプラスに転じることはありません。
加害者の査定が下がったからといって私に良いことがありますか?ありません。私に影響は無いのです。
セクハラ②性的な発言の顛末→謝罪
もちろんこれもセクハラ認定ですが、同時に起こったセクハラ①と比較するとまだかなりマシ(普段から性的な発言をする加害者でもなかった)というのもあり、しばらくは勤務地の隔離がありませんでした。
ただ、ある日の仕事中に加害者の上司に呼び出されて会議室に行くと加害者・加害者の上司・上司の上司・私の4人の場で加害者からの謝罪の場が設けられました。
(言わされている感のないまともな謝罪でした)
加害者がちゃんと謝罪をする程度のモラルのある人間というのは大事だとは思いますが、私としては「加害者の謝罪に価値なんてないんだよな〜」というのが本音でした。
正直こういう場の謝罪というものは謝罪する側が一旦けじめをつけてスッキリするためのものでしかなくて、謝られる側としては何のメリットもなく、もっというと勝手にスッキリするために私の時間を利用されたとも思えるので、結構モヤっとしました。
特にこの時残念だったのが、加害者の上司が「まあこうやって謝っているので。。。(許してあげて)」という態度を見せたことです。
謝ったからOK。私も許すべき、と思っているなら加害者と同じ思考です。
謝られたところで私に良いことはありません。むしろ、わざわざ直接加害者と会話する機会を設けられたことが不快です。マイナスにマイナスが加わった状態です。
じゃあどうして欲しいのか→まずセクハラを起こさないでくれ
結論、私にとっては加害者に何かしてもらったり加害者の立場がどうなったからといってメリットが全くありません。
私がセクハラによって受けた傷は加害者への処罰で癒やされることはないからです。
セクハラを受けたことがなくこのあたりを勘違いしているのではないか?と思われるXの投稿をよく目にする気がします。
じゃあどうすれば良いのか?→セクハラを起こさないでください。
起こってしまったことはもう挽回できないです。被害者をこれ以上被害に遭わせない、被害者を増やさないことが必要です。
セクハラ事案が発生した時に対処するべきことは、セクハラ加害者へのピンポイントの処罰だけではなく、今後セクハラが起きにくい環境を整えることだと思います。
具体的には
・セクハラ前科がある人を被害者から隔離、
加えて特に有害な加害者の場合は異性の従業員から隔離する
・セクハラ事案が起こったということを(被害者の許可を得た上で)公開し、セクハラがあってはならないということをトップから定期的に発信する
など
このような対処をしてくれていたら、私のその会社への信頼は回復したかもしれませんが、結局はそのセクハラに関わる色々で疲れたのもあって病んで、その他の事情とともに勤める会社を変えようと思いました。
終わりに
私は理工系の出身で、所属していたのも製造業の開発職でした。
理工系の女性を増やそうという社会動向の中(大学の女子枠とかは正直賛成ではないですが)、会社に入ってから女性にセクハラが行われないという当たり前の環境を作ることが、今いる理工系の女性の割合をキープすることにつながるだろうなと思います。
結果として今私は製造業での勤務に嫌悪感を持った上で別業種で働いています。
特に問題だなと思ったのが、男性の理解のなさです。
自分たちがセクハラを受ける可能性が女性と比較してかなり低いというのもあってか、セクハラに対する想像力が足りておらず、考え方が間違っている人がいるなと思いました。
これは全ての男性に言えることではなく、私の夫はこの件にブチギレています。
どうしたらもっと女性の働く環境が良くなるんでしょうね。では。