みみみ@読書好き理系社会人の日記

しがないコロナ世代の会社員の日常です。転職経験あり。

GIVE&TAKEを読んで ~ギバーとしてふるまえる環境をどう作るか~

 こんにちは。

 

 最近、GIVE&TAKEというタイトルの本を読んだので、その感想として私のいる職場とか周辺環境ではどのように応用できるのかな?と思ったことを書きます。

 

 

 

まえがき

 この本はGIVE&TAKEの世界の中で、積極的に与える側(ギバー)としてふるまうことができたり、皆がギバーとしてふるまえるようになるとどのようなメリットがあるかということについて書かれた本です。

 

 日本では比較的ギバーとしてふるまう人が多いような気がしますが、会社の中ではそうでもないですよね。

 自分自身が出す成果を評価されるということだけにフォーカスし、他人にばかりかまってられないというようなふるまいをしたり、普段助けてくれる人くらいには少しは手伝っておこうという程度のふるまいをする人が多い印象です。

 

 私は会社に入る前は職場内の人はある程度親切で職場を良くしようと思っている人ばかりなのかなと思っていました。残念です。

 

新人教育でギバーとしてふるまうとどうなるか?

私の職場でのOJT教育の問題

 例えば新人が入ってきたり、他の部署から新しい人が移動してきたとき、早くその人が職場になじめるようにしたり、仕事を覚えられるようにサポートしてあげないといけないなというのは通常誰しもが考えることだと思います。

 

 しかしながら、そもそも日本のOJTって機能しているでしょうか?

 元々OJTは米国軍で新兵を実践的に教育してより早く戦力にするためのシステムで、やってみせる・教える・やらせてみる・フィードバックというようなプロセスを経て機能する、ということすら知らないような人がOJT担当となり、特に決まったプロセスもなくその場その場の仕事をとりあえずやらせてみるというような適当な教育になっていないでしょうか?

 

 結果として、元々ギバーの先輩に当たるか、自分の仕事を邪魔するなというようなテイカー(他人からの搾取ばかりする人)の先輩にあたるかどうかでかなり状況が変わってしまいます。

 

ギバーとしてOJT教育を行う 

 元々ギバーの性質があれば、より新人側が考えていることを理解しようと努め、躓くであろう部分を先回りしてサポートしたり、より丁寧に新人の理解を確認できるのではないでしょうか?

 

 一方、テイカーの性質を持っている人では、新人の理解の確認なんて自分からするものではないとか、新人から質問してくるのであれば面倒だけど一応一問一答程度に返事しておいてやるかとか、そもそもなんでわからないの?邪魔しないで?というスタンスを取ってしまうということも有るんじゃないでしょうか?

 

 上記のようにテイカーとして教育をしていれば、一時的には新人教育に割く時間を抑え、自分の業務に専念できるかもしれません。

 しかし、そもそもOJT教育を担当する新人は自分の業務関係の後輩にあたるので、早めに成長させておかなければ、

・いつまでたっても自分の業務を引き継げない

・協力して仕事を効率的に進めることができない

・そもそも教育担当としての仕事を果たしていない 

問題が大量に発生することになるのではないかと思います。つまり初めからギバーとしてふるまっておいた方が、後々になって自分にもメリットがあります。

 

 そもそもは新人の成長度合いとか新人からの先輩への評価等でOJT教育自体に評価を付けられるようなシステムがあれば、より多くの人がギバーとしてふるまえるようになるのではないかと思います。

 

ギバーとして知識を共有する環境を作れるか?

私の職場での知識共有システムの現状

  私の会社では知識の人依存を脱却しようという活動の中で、各人が自分の知識を他人に共有しようというシステムが作られ始めています。

 目的自体は重要なもので、確かに個人への知識依存は問題で、チームとして仕事を円滑に進めていくためにはチームメンバーが知識を共有しておくことが重要だと思います。

 

 しかし、現状上記システムはほぼネットの知恵袋みたいな状態です。各個人が自分の知識を自分から共有するというより、主に新人や新しく来た人が質問してその回答を該当知識を持つ人がアップロードしていくという形です。

 これって一見ちゃんと稼働しているように見えるかもしれないんですが、この状態だと複数問題があります。

 

考えられる問題と解決案 

 特にここで問題なのは知識の抜け漏れだと思います。質問する側は、仕事をするうえで行き詰ったことや、そういえばどうなんだっけという興味で質問することが主になると思います。

 例えば「○○なのって何でですか?」っていう質問があってそれに対する回答をしたとしても、それはただの一問一答式であって、なんでそのアイデアに至ったのかとか、周辺の関連知識には全くたどり着きません。

 

 それを解決する手段として私が良いと思うのは、

・自分が他の人より詳しいと考えている分野の知識を

・初見ではわかりにくい点を詳しくしたうえで、

・できればより理解を深められるように関連知識まで網羅して、

・自発的にアップロードすることです。

 

 ただ自分が持っている知識をすべて上記のように明示する、ギバーのようにふるまうことになれば非常に骨が折れますし、それ自体は直接的に自分の業務内容ではありません。

 さらに言うとより負担がかかるのは人よりも多くの知識を持っている人、つまり歴が長くて忙しい立場にいる人、または歴が長いけど年を重ねたというだけの人もいますが、それらの人に上記のことを強いるというのも骨が折れます。

 

 じゃあどうすれば皆がすすんでギバーとしてふるまうようになるか、今のところ現状を解決できていませんが、私は以下のように考えています。

・誰が知識を共有したかを明確にする →回答者の自己重要感を満たす

・知識を自発的に共有してくれた人に感謝を深く示す → 〃

・よりギバーの傾向がある人が(知識量に関わらず)積極的に先陣を切ってギバーとしてふるまう →ギバーとしてふるまう人が多い、当たり前の環境をつくる

 

 本当は自分からより先陣を切っていければいいんですが、今のところは自分から共有できる知識が少なく、それが達成できそうにないのでやきもきしています。

 

まとめ

 最近はビジネス書を読むのにハマっています。特に海外でめちゃくちゃ売れてから日本語に翻訳されたものが好きで、それを選ぶことにより数あるビジネス書の中から読む価値のありそうなものを選別する手順を端折っています。

 まだまだ積読書があるので、できるだけ記録のために今後も書こうと思います。では。