伊坂幸太郎「マリアビートル」読了
こんばんは。
伊坂幸太郎さんの「マリアビートル」を読みました。ちなみにKindleで読んでます。便利。
ざっくり言うと東京から盛岡に向かう新幹線の中にいろんな物騒な業者が乗ってて、それぞれの思惑が交差して絡み合って話が進んでいくやつです。
物騒な業者が出てくるシリーズ、グラスホッパーに続く2作目ですね。あ、もちろんグラスホッパ―読んでなくても面白いです。
私はグラスホッパ―を読んだのがしばらく前なので内容はあやふやですけどちゃんとマリアビートルの中でまとまって面白く読めました。
このマリアビートルなんですがめっちゃ長いんですよね。家のことやりつつドラマのエイジハラスメントとか流し見しつつ読んでたんですが3日かかっちゃいました。
普通の小説ならちょこちょこ読み進めてもいいんですけど、伊坂幸太郎さんの小説って最後のほうに大量に伏線が回収されて「あ~!前に出てきたあれはここでこうなるのか!」みたいなことがいっぱい起こるんで、ゆっくり読んでると最初のほうに出てきた伏線を忘れちゃいそうで不安なんですよね。だから基本一気に読みたい派です。
登場人物に、他人の心理を操って誘導する中学生が出てくるんですが、この子の考えてることに出てくる内容がどれもなるほどなと思うことが多くていっぱいマーカーひいちゃいました。
たとえば、人は自由に行動しろと言われても他人の目を伺うとか、曖昧で重要な問題ほど他人の回答に合わせるという話です。
その中学生が読んだとされる本に載っている心理実験などが紹介されており上記のように結論付けられているのですが、それゆえ人は評価をする側に回ると優位に立てるということが導かれ、中学生はそれを利用して他の同級生よりも優位に立ち振る舞います。
昔本屋で心理学で人を操れるみたいなことが書いてある本を見て、あ~こういうのを勉強すると後々人と接する仕事をするときに役立つのかな~とか思ったことがあるのを思い出しました。
なんか興味がわいてしまったので、参考文献に載っている本とかみてみたい気持ちになりました。
これも作中に書かれていることですが、本を読むことで抽象的な概念を言語化することや客観的な思考につながるんですよね。
こういう、本を読むことが良いとされる理由とかって学校で教えない気がします。
この作中に出てくるようなマセた中学生にはなってほしくはないですが、将来的に自分に子供ができたら、本をよく読む子になってほしいですね。そのときには私が、なんで本を読んだほうが良いかを説明できるようになりたいです。
では。