みみみ@読書好き理系社会人の日記

しがないコロナ世代の会社員の日常です。転職経験あり。

理系の就活~グループディスカッション~

 こんにちは。

 今回はGD(グループディスカッション)について詳しく書こうと思います。(これは私が参加した就活セミナーを受けての備忘録でもあります。)

 

 

GD(グループディスカッション)とは

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 多くの企業が選考の序盤で取り入れている選考方法の1つです。4~8人程度のグループが組まれ、そこで与えられたテーマについて議論します。

 同時に複数人の選考ができることから、選考の序盤に大きくふるいをかけるためという理由でよく大手企業で用いられています。

 

GDで見られているポイント

 就活において面接では「積極性や協調性があります!」とアピールするのにも関わらず、実際はそうでもないという人もいます。それが見抜かれてしまうのがこのGDです。つまり、GDでは初対面の学生同士でのディスカッションを通して、ESや面接では見られない本当の普段の姿を見られています。

 例えば、ESでは主体性をアピールしたにも関わらず、GDでは自分の意見を言ったり議論に参加できていないとなればマイナス評価になるでしょう。

 

GDでの役割

 GDでは役割分担をすることでスムーズに進行できます。

 

司会者

 議論の進行、意見を出していない人に話を振る、議論が複雑になった場合に方向性をまとめる、などが主な仕事です。

 

書記

 議論が進行する中でどのような意見が出たかを記録する係です。振り返った時に、どのような流れでその意見が出たのか、などがわかりやすいようにまとめましょう。また、最後に発表する人がわかりやすいように発表する流れをまとめておけると良いでしょう。議論中も皆が確認しやすいように、記録はできるだけ大きな字で書くようにしましょう。また、記録係であっても自らの意見の発信は求められます。

 

タイムキーパー

 議論の最初に、どのように時間を区切って進行するかを決めましょう。議論中、「そろそろ意見をまとめましょう」「そろそろ発表の練習をしませんか?」などと発言し、議論の進行における時間管理をする仕事です。腕時計を何度も確認するのは時間のロスになるので、腕時計をはずして机に置いておくのが良いでしょう。

 

発表者

 たいていのGDは最後に意見をまとめて発表することになります。議論の最後になってあわてて誰が発表するかを決めると、誰も心の準備をしていないことになるので発表者にかなり負担がかかります。最初に発表者を決めておきましょう。

 

その他

 上記の特定の役割に当たらなければ、できるだけ意見を発信して発言量を増やしましょう。また、他人の意見にもフォロー、意見を論理的に補充したり、司会者の手伝いなどをすることも良いでしょう。

 

GDでみられる能力

  ここでは、GDでみられる能力についてまとめようと思います。これらのことに気を付けていれば良い評価が得られるかと思います。

 

1.態度や協調性

 背筋を伸ばし、やや前のめりな姿勢で、はっきりと大きい声で話すように気をつけましょう。姿勢がいいと説得力が増しますし、前のめりな姿勢は議論への積極性をアピールできます。また、多くの場合GDでの面接官はグループの端っこにいます。彼らに聞こえるようなはっきり大きい声でないと評価の対象になりえません

 たいていの場合、GDのように複数人に対して発言する場では、第一声以上の声量を出すことができないでしょう。勇気を出して、最初からはきはきと大きい声で話すようにしましょう。

 また、当たり前のことではありますが、他の人が話しているときはその人に顔を向け、内容に応じてはっきりうなずき、あいづちをしましょう。

 

2.発言量

 いくら他の人の意見にうなずき、あいづちを打ったとしても、発言していなければ評価のつけようがありません。とにかく自分からも意見を出し、発言しましょう。

 

3.説得力

 議論のテーマに対して、はっきりと自分の意見を持ち、グループのメンバーを納得させることができるように心がけて発言するようにしましょう。

 

4.独自性

 いかに斬新なアイデアを出せるかのひらめき力です。この力を特に求めている企業もあるでしょう。できるだけ既成の概念にとらわれず、自分の視点を持ってテーマに挑みましょう。

 

5.柔軟性

 複数人で行う議論なので、意見の食い違いや新しいアイデア、ちょっとずれている意見なども多く生まれるでしょう。そんなとき、自分の意見だけでなくそれらに耳を傾けて受け入れ、時には相手の意見の正しさを認め、自らの意見を曲げることができるかどうかという点も見られています。自分の意見だけに固執していると、視野が狭く、扱いづらい人というように見られるでしょう。

 

6.状況を広く見る・議論を俯瞰する

 複数人で行う議論ですが、その中でも特定の数人ばかりで意見を出し合って進行していってしまうことが多くあります。そんなとき、あまり発言しない人にも話をふってあげるようにしましょう。それにより、目の前のことだけでなく、状況を一歩引いて俯瞰する力をアピールすることができます。また、同様の理由で、タイムキーパーでなくても時間の管理に目を向けましょう。

 

7.論理的思考力

 理系の得意分野ですね。自分の意見の論理性はもちろん、そもそもテーマに対してどういうアプローチをするかの方針を決める際にもこの力を発揮できます。

 

8.勇気

 積極的な人が何人かいればよいですが、グループによっては誰が発言をするか空気を読みすぎてしまうこともあるでしょう。そんなとき、積極的に自ら発言をし始めると勇気のある行動ができるとアピールできるでしょう。また、同様の意味で、他者の意見がどうしても間違っていると思ったときには指摘しましょう。そこでも勇気が発揮されます。

 

GDの流れ

1.導入

 自己紹介、役割決め、進め方を決める、時間配分を決める、あいまいな言葉の定義などを行います。

 時間は限られているので、ここはサクサク進めましょう。

 意見出しや他の意見に異議を唱えたりする場合に、グループのメンバーの名前を知っておいたほうが良いです。できれば名字を控えておきましょう

 もし役割決めで時間がかかりそうだと思ったら、勇気を出して進行役を務めるのも良いでしょう。また、最初に全員で時計を見て、何時から開始したかも確認しておきましょう。

 あいまいな言葉の定義というのは、進め方を決めることにも近いですが、例えば「~店での生産性を上げる方法」というテーマであれば、「生産性を上げる」とは具体的にどうすることを言うのか売り上げを上げる方法なのか、コストを削減する方法なのか

店員の作業効率を上げる方法なのか、というのを決めるということです。このようにあいまいな言葉の定義を行うことが議論の進行の方向決めにつながります。

 

2.アイデア出し

 テーマと1で決めた方向に合うアイデアの出し合いです。もしすぐにアイデアが出ないようなら、制限時間に応じて30秒~1分程度各個人で考える時間を取るというのも良いでしょう。考えた後、できるだけ多くの意見を言い合い、他人のアイデアからインスピレーションを受けて新しいアイデアや改善案を出せると良いです。

 また、他のメンバーが出した意見に反対する場合は論理的な理由が言えるようにしましょう。

 

3.仮説の検証

 出されたアイデアが議論のテーマに沿っているか、目的を達成できているか、オリジナリティがあるか、実現可能であるかを考慮して検討しましょう。

 

4.発表練習

 最後に時間をとって発表練習をしましょう。発表者に任せようとするのではなく、発表はそのグループとしての発表なので自分への評価にも関わると自覚して挑みましょう。記録係は最後までに発表者が発表しやすいように話の流れをまとめておきましょう。発表者は発表の流れを再確認して練習し、他のメンバーはなにか変なところがないか確認しておきましょう。

 

GDのテーマの種類

 たいていのGDのテーマは正解のない抽象的なお題が多いです。そのため、与えられたテーマについて、まず最初にどのようなアプローチの道筋を立てるかが重要です。

1.課題解決型

 例えば仮の会社の従業員になったつもりで会社の抱える課題の解決法を考えたり、日常生活の中の課題の解決法を考えるものです。

 

例)「満員電車をなくすにはどうしたらよいか」

 この場合、「電車を二階建てにする(一階と二階に乗客を分散させる)」「電車を長くする(車両数を増やして容量を増やす)」などという、満員電車の原因は電車の容量にあるとして電車そのものを変えるという解決法と、

「周辺の会社にフレックスタイム制を導入する(通勤時間の分散)」「周辺の会社の勤務地を分散する」など、満員電車の原因は同じ時間に通勤する人が多いためであるとして社会や会社の制度を変えるという解決法があります。

 この場合、どちらの視点での解決法が正しいということはありませんが、もしこのように複数の視点での提案があれば、どの提案が最も理にかなっているか、この提案をもし実行した場合どのような弊害が起こるか、または満員電車を解決できることに加えてどのような利点が得られるかなどについても考えれば、より深い議論ができるでしょう。

他の例)「会議の時間を短くするにはどうすればよいか」など

 

2.企画立案型

 会社の企画部の一員になったり、小売店の従業員になったつもりでテーマに沿った企画を考案するものです。

 

例)「クリーニング店の売り上げを上げる企画を立案せよ」

 この場合、「会員入会キャンペーンをする」など、顧客を増やす企画と、「服の修繕サービスを始める」「店頭でハンガーや除菌スプレーをプロデュースする」など、サービスや商品に関する企画があります。

他の例)「スーパーでたまごを多く売るにはどうすればよいか」「〇〇(その会社の主力製品)をより売るにはどうしたら良いか)」など

 

3.抽象テーマ型

例)「理想的な大学生活とは」「働く意味とは」

 このようなテーマに関しては本当に答えがないので、自分のオリジナルの考えを違憲として出しましょう。答えがない分、かなり多くの種類の意見が出ることが予想されますが、そこでどのように論理的な視点で皆が納得するような意見をまとめられるかが肝となります。

 

4.ディベート

例)「成人年齢の引き下げに賛成か反対か」

 このように賛成か反対かで別れる場合は、自分はどちらの考えかにかかわらず、面接官側からメンバーを賛成と反対に分けることになるでしょう。なので、自分が本心では賛成でも反対側として理のかなった意見を考えることになります。この場合もどちらが正解ということはないですが、面接官をうならせるような理にかなった意見を出せると良いですね。

 

5.その他

例)「日本の内科医院の数は」

 フェルミ推定型です。医者は一日に何人の患者を診るか、などから推定します。

例)「この中から合格者を選んでください」

 これの正解は本当に不明ですが、他人をどのような視点で評価しているかなどで見られるのでしょうか。

 

さいごに

 GDはかなり最初のほうの関門です。採用枠に対して人数が多い企業ではここでそこそこふるいにかけられることになるので心してかかりましょう。

 とはいえ、GDがうまくなるには「場数を踏む」しかないと思います。もし本命の企業の選考にGDという過程が設けられているのなら、より選考時期が早い企業で練習をするのも手だと思います。

 

 今回の記事が就活生の方の力になれば幸いです。

 

 就職活動全体に関しては下の記事にまとめています。こちらも参考になれば幸いです。では。

 

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